頼まれごとを断れなかった時。
家族や友人とのやりとりで、本当は少ししんどかったのに、その場ではうまく合わせてしまった時。
そんなあとに、言葉にしにくい疲れが残ることはないでしょうか。
その場では、大きな問題が起きたわけではない。
相手がひどいことをしたわけでもない。
むしろ、表面上は普通にやりとりできていた。
それでも、帰宅後にめっちゃ疲れる。
胸が重い。
ぼんやりして、何もしたくなくなる。
そんなことがあります。
こういう時、人は自分のしんどさを軽く扱いやすいものです。
「自分が我慢すれば済む」
「断るほどのことじゃない」
「相手は悪くないし、自分が気にしすぎているだけかもしれない」
「今後も続くことだし、一旦忘れよう」
そうやって、その場をやり過ごすことはできる。
でも、そのたびに少しずつ自分の感覚を後ろへ下げ続けると、あとから静かに消耗が積もっていくことがあります。
まず伝えたいのは、合わせられることと、平気でいられることは別だということです。
その場でうまくやれた。
相手に合わせられた。
空気も壊れなかった。
だから大丈夫、とは限りません。
外から見れば問題なく終わったように見えても、内側では無理が積み重なっていることがあります。
その場で言えなかった違和感。
引っかかったまま飲み込んだ気持ち。
「本当は嫌だったのかもしれないのに、よく分からない」という曖昧さ。
それらが、あとから重さとして残ることがあります。
それは、人に合わせることが疲れるということでもありますが、合わせすぎて自分の境界が薄くなることがしんどい側面もあります。
だから、その場でうまくやれても、自分がしんどいなら無視しなくていいです。
ここは大事です。
相手が悪いかどうかとは別に、自分がしんどかったという事実はあります。
相手に悪気がなくても、こちらがすり減ることはあるのです。
そこをなかったことにしない方がいい。
人に合わせすぎてしんどい時、必要なのは、いきなり上手に断れるようになることとは限りません。
まず大事なのは、自分は本当はどう感じていたのかに少し戻ることです。
本当に嫌だったのか。
少し無理していたのか。
思ったより疲れていたのか。
そこを、すぐにきれいに言葉にできなくても大丈夫です。
むしろ最初は、感覚の方から見ていく方が入りやすいことがあります。
たとえば、帰宅後に少し立ち止まってみる。
胸は重くないか。
お腹のあたりは固くなっていないか。
呼吸は浅くなっていないか。
体のどこが一番しんどそうか。
意味づけを急がなくていいので、まずは今の体の感じを見る。
「今日は少し張っていたな」
「思ったより疲れているな」
そのくらいで十分です。
もし余裕があれば、意識的に吐く息を1回だけ少し長めにしてみてください。
深く整えようとしなくて大丈夫です。
ただ、今より少し長く吐く。
それだけでも、張っていたものが少しゆるむことがあります。
もう一つ大切なのは、すぐに断れなかったとしても、あとで自分のしんどさを認めてあげることです。
ここで「認めてあげる」と言うと自分への甘やかしに聞こえるかもしれません。
でも実際には逆です。
自分のしんどさを見ないままにしている方が、あとで同じ形ですり減りやすい。
たとえば、
• あの時、少し無理していたかもしれない
• 相手は悪くないけど、自分はしんどかった
• 断れなかったけど、疲れていたのは本当だ
• 今日は合わせ続けていたな
そのくらいを認める。
それだけでも、自分を雑に扱う流れは少し変わります。
人に合わせすぎる人は、優しい人でもあります。
相手を困らせたくない。
空気を壊したくない。
嫌な感じにしたくない。
そう思うからこそ、自分の方を後回しにしやすくもあるのです。
でも、合わせた自分を責めなくていいのと同時に、自分のしんどさも後回しにしなくていい。
この二つは両立します。
ここは大事です。
合わせてしまった自分を責める必要はない。
でも、「また自分が悪い」で終わらせる必要もない。
合わせたことと、しんどかったことの両方をそのまま見ていい。
境界線をいきなり強く引けなくても大丈夫です。
その場で完璧に断れなくても大丈夫です。
まずは、気づくところからで十分です。
• 呼吸を1回長めに吐く
• 胸やお腹の感覚を見る
• 今日は少し無理していたかもしれないと認める
• 相手は悪くなくても、自分はしんどかったと受け止める
このくらいで十分です。
すぐに上手に断れるようにならなくてもいい。
まずは、自分がすり減っていたことに気づく。
そこが戻る場所になります。
もし、自分の感覚を静かに見直す時間を少し持ちたいなら、
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ひとりで抱え込んで、何が嫌だったのか分からないまますり減っていく感じが続くなら、
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人に合わせすぎてしんどい時、まず自分の感覚を後回しにしなくていい。
合わせた自分を責めなくていい。
でも、自分のしんどさもなかったことにしなくていい。
その二つを一緒に持てるようになるだけでも、消耗の仕方は少し変わっていきます。