ちょっと冷たい返事をされた時。
その瞬間は何でもないふうにやり過ごしたのに、あとから少し引っかかることはないでしょうか。
言い方が少し気になった。
空気が急に固くなった気がした。
でも、相手に悪気があったとは言い切れない。
だからこそ、
「自分が気にしすぎなだけかも」
と思って済ませようとすることがあります。
そうやって頭の中で整理しようとしても、なぜか少し嫌な感じが残る。
ざわざわする。
チクチクする。
あとからどっと疲れる。
そんなことがあります。
まず伝えたいのは、相手に悪気がないことと、自分が気になったり違和感を持つことは両立するということです。
ここは、かなり大事です。
相手がわざと傷つけようとしたわけではない。
たまたま余裕がなかっただけかもしれない。
言い方に深い意味はなかったのかもしれない。
それでも、こちらの中に違和感が残ることはあります。
つまり、
相手が悪いかどうか と、
自分がしんどかったかどうか は、同じものではありません。
ここが混ざると苦しくなります。
相手を責めるほどではない。
だから自分が悪いのだろう。
自分が気にしすぎなのだろう。
そうやって、違和感そのものまで打ち消してしまいやすいからです。
でも、すぐに
「自分が悪い」
で片づけなくて大丈夫です。
違和感は、すぐ正解を出さなくてもいい。
すぐにはっきり姿を見せなくてもいい。
ただ、何か引っかかっていることだけは、そのまま見ておいてもいい。
たとえば、
「今の返事、ちょっと引っかかったな」
「理由はまだ分からないけど、少し嫌な感じが残っているな」
そのくらいで止めてみる。
ここで無理に、
「自分が悪いのか」
「相手が悪いのか」
「気にしすぎなのか」
と結論を急がなくていいのです。
むしろ、急いで答えを出そうとするほど、自分の感覚を雑に扱いやすくなります。
はっきりしない違和感を、無理に白黒つけようとすると、かえって自分の内側が見えにくくなることがあります。
そんな時は、まずその時の身体感覚を少し見てみるのも一つです。
胸のあたりはどうか。
喉はつまっていないか。
お腹のあたりは固くなっていないか。
呼吸は浅くなっていないか。
ざわざわ、チクチクした感じは、体のどこにあるか。
細かく分析しなくて大丈夫です。
ただ、今の自分に何が起きているかを少し見る。
それだけでも、違和感を上書きして消してしまう流れは少し変わります。
もう一つ役立つのは、短く書き出すことです。
長く整理しなくていい。
きれいにまとめなくていい。
ほんの一行でも十分です。
たとえば、
・ ちょっと冷たい感じがして引っかかった
・ 相手に悪気はなさそうだけど、少し嫌だった
・ 自分が気にしすぎかもしれないけど、疲れが残っている
・ 何か分からないけど、ざわざわしている
このくらいでいい。
書き出すことで、頭の中だけでぐるぐる回っていたものに少し輪郭が出ます。
違和感をすぐ消すのではなく、いったん外に置く。
それだけでも意味があります。
ここで気をつけたいのは、「気にしすぎかも」と思う自分を、さらに責めないことです。
気にしすぎる自分が悪い。
もっと鈍くなれたら楽なのに。
こんなことで引っかかるなんて面倒だ。
そうやってもう一段、自分を押し込めると、違和感は見えなくなる代わりに、あとで疲れやすくなります。
だから、
「気にしすぎかもしれないと思っている」
そのこと自体にも気づいてみてください。
気にしすぎかも、と思っている。
でも何か引っかかっている。
その両方がある。
それでいいのです。
全部をはっきりさせなくて大丈夫。
違和感を大げさにふくらませなくてもいい。
でも、上書きで消してしまわなくてもいい。
自分の感覚を雑に扱わないだけでも、前進です。
この[前進]は、派手ではありません。
誰かに反論したわけでもない。
その場で言い返せたわけでもない。
でも、あとから自分の違和感に少し気づけた。
気にしすぎかも、で全部を終わらせなかった。
それは十分に意味があります。
そして、思ったより自分には、冷静に物事を見ようとする力があるのかもしれません。
ただ感情に飲み込まれているだけではなく、
「何か引っかかっている」
と見ようとしている。
そこには、すでに一歩引いて見る力があります。
違和感を感じた時、必要なのは、すぐ正しい答えを出すことではないのかもしれません。
まずは、違和感をそのまま置いておくこと。
体の感じを見ること。
短く書いてみること。
そして、相手が悪いかどうかと、自分がしんどいかどうかを混ぜないこと。
このくらいで十分です。
呼吸や身体感覚に戻る練習を、もう少し静かに続けたいなら、
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違和感をすぐ打ち消してしまう癖や、あとから残るしんどさを一人で抱え込み続けているなら、
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自分が気にしすぎなのか分からない時、違和感をすぐ打ち消さなくて大丈夫です。
相手に悪気がないことと、自分がしんどかったことは両立します。
だから、まずは自分の感覚を雑に扱わないところからで十分です。