職場で軽く揶揄われた時。
家族に何気なく言われた一言。
その場では笑ってやり過ごしたのに、あとから少し引っかかることはないでしょうか。
大きな出来事ではない。
相手も深い意味で言ったわけではないのかもしれない。
だからこそ、その場で気にしたら空気が悪くなる気がする。
冗談だし、なんでもないことだよな。
そう思って笑って流すことがあります。
でも、そのあとに少しだけチクッとした感覚が残る。
胸がざわつく。
呼吸が少し浅くなる。
頭がぼんやりする。
そのまま会話を続けていても、どこか笑顔が張りぼてっぽくなる。
そんなことがあります。
まず伝えたいのは、その場で笑ってやり過ごしたからといって、平気だったことにはならないということです。
笑った。
流した。
何も言わなかった。
だから大丈夫、というわけではありません。
その場ではそうするしかなかっただけで、内側では少し引っかかっていたのかもしれない。
その可能性を、すぐに消さなくて大丈夫です。
冗談っぽく言われたことが引っかかる時、苦しいのは内容そのものだけではありません。
「こんなことで気にしたら、自分が面倒なのでは」
「冗談を冗談として受け取れない自分が悪いのでは」
と、自分の感覚まで打ち消そうとすることが、あとからしんどさを増やすことがあります。
だから大事なのは、違和感やチクッとした感覚を、すぐ打ち消したり置いてけぼりにしないことです。
ここで言いたいのは、「引きずれ」ということではありません。
相手を責め続けよう、ということでもない。
ただ、自分の中で起きた反応を、なかったことにしないということです。
違和感を雑に扱わないことに意味があるのは、
自分の感覚を毎回踏みつぶす流れを少し止められるからです。
何か引っかかった。
少し嫌だったのかもしれない。
でもまだ、はっきり怒りとは言えない。
そんな状態で十分です。
そこを無理に白黒つけなくてもいいし、逆に「なんでもない」で塗りつぶさなくてもいい。
まずは、チクッとした感覚があったことに気づく。
それだけでも意味があります。
冗談っぽいやりとりの難しいところは、相手に悪気がないように見えることです。
だから、自分の側が感じた違和感の方を引っ込めやすい。
でも、相手に悪気がないことと、自分が少し傷ついたことは両立します。
ここを混ぜないことは大切です。
相手をすぐ悪者にしない。
でも、自分の違和感もすぐ切り捨てない。
その間にいられると、感情に飲み込まれにくくなります。
もしそのあとも少し苦しさが残るなら、まず身体の違和感を拾ってみてください。
胸のざわつきはあるか。
呼吸は浅くなっていないか。
頭はぼんやりしていないか。
笑顔を作っていた分、どこかに力みが残っていないか。
細かく分析しなくて大丈夫です。
ただ、「今の自分に何が残っているか」を見る。
そのくらいで十分です。
そのうえで、吐く息を少し長めにしてみるのもいいかもしれません。
深く整えようとしなくていい。
今より少し長く吐く。
それだけでも、張ったままの感じが少しゆるむことがあります。
それでも気になる時は、あとから短く書き出してみるのも一つです。
長く整理しなくていい。
ジャーナリングのように、短く置いてみるだけでいい。
たとえば、
・ あの言い方、少しチクッとした
・ 冗談っぽかったけど、ちょっと嫌だったかもしれない
・ その場では笑ったけど、あとから疲れた
・ 何が嫌だったのかはまだ分からないけど、何か残っている
このくらいで十分です。
言葉にすることで、頭の中で曖昧に引きずっていたものに少し輪郭が出ます。
ここで気をつけたいのは、引っかかった理由を追うとしても、すぐ怒りだけに変えないことです。
もちろん、怒りがあることに気づくのは大事です。
でも、まだチクッとした違和感の段階で、全部を強い怒りとして扱うと、自分でも苦しくなることがあります。
だからまずは、
・ 何か引っかかった
・ ちょっと嫌だったかもしれない
・ まだはっきり分からない
そのくらいの置き方でいい。
このテーマで大事なのは、相手を裁くことでも、自分を責めることでもありません。
自分に起きた反応を、雑に消さないことです。
多少引きずっても大丈夫です。
そして、引きずった自分を責めなくていい。
引きずっているということは、それだけ自分の中に何かが残っていたということでもあります。
それをすぐ消そうとせず、少し見てあげる。
それだけでも、自分の感覚との関係は変わっていきます。
違和感を雑に扱わないだけでも十分意味がある。
それは、毎回「なんでもない」で自分を押し流してしまう流れを弱められるからです。
大きく反応する必要はない。
ただ、自分に起きたことを置き去りにしない。
そこからで十分です。
冗談っぽく言われたことを引きずる時、必要なのは強くなることではないのかもしれません。
まずは、チクッとした感覚があったことを認めること。
身体に残っている違和感を見ること。
そして、笑って流した自分を責めすぎないこと。
そこからで十分です。
対人場面での違和感や、あとから残るモヤモヤを一人で抱え込み続けているなら、
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